衣谷の日記

フランス在住働くシングルマザー

本読みをさせるコツ

 漢字がわからない11歳のハーフのわが子たちに、今日学校高学年向きの読みものを読ませる、これは非常にハードルが高いです。

 

 ただ、昨日一昨日と書いたように、読めないところは無視して『なになに』と言い換えてどんどん読んでしまう、単語のほとんどが『なになに』に置き換えられてしまっても気にしない、このテクニックは、非常に簡単に取り入れられるうえに、子どもにイニシアティブをとらせるのに、ものすごく役に立ちます。

 

 ただしあまりにも『なになに』だらけで、子どもが字面だけを負い始めると、子どもはすっかり意味を見失ってしまうので、そのときは少し手助けが必要なようです。それでも、少し待てば「ああ、こういうことか」と自分で気づくことが大半なので、すぐに教えない、というのは大事ですが。

 

 アトリエの先生は、数行そのまま読ませてから、子どもに感じ取れたことを聞き、そのあと、先生が自分で、『なになに』の部分はそのままにして声を出して読んで聞かせていました。

 家庭内などで日本語を聞き慣れている子どもたちは、先生のイントネーションや声のトーン、どこで言葉が区切れているかを聞き取ると、それだけでぐっと意味を想像できるようになりました。

 そこでもう一度、子どもに理解できたことを聞いてみると、かなりの確率で子どもはいつ、どこで何がどうしたのか、つかめているのです。確かに細かいところまでは分からないこともあるけれど、実際の生活では、分からなければ聞けばいいのです。質問をする能力はあるのですから。